秘密の癒しチートがバレたら、女嫌い王太子の専属女官(※その実態はお妃候補)に任命されました!
その後はヴァーデンと入れ替わりに降嫁した姉たち、各国の来賓たちから次々に祝いの言葉をかけられたが、イザベラ姉上は自分の席に着いたまま一歩も動こうとしなかった。
その表情は窺えなかったけれど、俯いた細い背中を見ると、今は自身の行いを悔いているのかもしれないと思った。
「アズフィール様、本日は誠におめでとうございます」
途中、ヴェラムンド伯爵夫妻が挨拶にやって来た。メイサは、夫妻と一緒ではなかった。不思議に思って会場内を見回すと、メイサは外国からの招待客──それも、妙齢の貴公子たちに囲まれていた。しかも貴公子の幾人かは、明らかにメイサに気があるのが見え見えの態度で、俺を苛立たせた。
……クソッ。俺のメイサに馴れ馴れしくするな!
とはいえ、メイサはあんなにも美しいのだ。どうしたって男たちの視線を集めてしまうのは、仕方がないと思えた。
「ヴェラムンド伯爵、ありがとうございます」
俺は内心の怒りをグッと堪え、ヴェラムンド伯爵夫妻ににこやかな笑顔で応えた。
その表情は窺えなかったけれど、俯いた細い背中を見ると、今は自身の行いを悔いているのかもしれないと思った。
「アズフィール様、本日は誠におめでとうございます」
途中、ヴェラムンド伯爵夫妻が挨拶にやって来た。メイサは、夫妻と一緒ではなかった。不思議に思って会場内を見回すと、メイサは外国からの招待客──それも、妙齢の貴公子たちに囲まれていた。しかも貴公子の幾人かは、明らかにメイサに気があるのが見え見えの態度で、俺を苛立たせた。
……クソッ。俺のメイサに馴れ馴れしくするな!
とはいえ、メイサはあんなにも美しいのだ。どうしたって男たちの視線を集めてしまうのは、仕方がないと思えた。
「ヴェラムンド伯爵、ありがとうございます」
俺は内心の怒りをグッと堪え、ヴェラムンド伯爵夫妻ににこやかな笑顔で応えた。