少女Nの悲劇
 ある日、トラブルが起こった。
 私たち3人が、どこで給食を食べるか、なぜか揉めていた。
 普段はカウンセリングルームで給食を食べるのだが、その日はなぜか、隣のクラスの6年2組で食べるとか食べないとかで揉めていた。今思ってもおかしな話だ。
 結局、いつもと同じくカウンセリングルームで食べることに決まり、私はKさんの分の給食を作りに戻った。Kさんの分の給食を作れないままトラブルが始まったので、給食を作りに戻る頃には、クラスのみんなは給食を食べ始めていた。
 幸い、1人分の給食を作れる分には残飯があった。私は彼女の給食を作ろうとお盆を持った。その途端、担任の怒号が教室に響いた。
「なんでまだ給食を作っていないんだ!!!」
 トラブルの件について知らなかった担任は、私を睨みつけながら私を怒鳴る。担任は人を叱る時、ゴミを見るような目で睨みつける人だった。
「AとKの分までお前が作ってやらないといけないのに、何やってんだお前は!!!」
 事情を説明する隙も与えず、教室の真ん中で担任は私を怒鳴り続けた。私は完全に怯えてしまって、ただ涙を流しながら立ちすくんでいた。
 
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