BeAST
「うっわー……何その笑顔、ずる」
丞さんが驚いてる。
「は?」
コーヒーを飲みきって、雑誌を置いてあったテーブルに戻し立ち上がる。
レジで会計を他のスタッフさんにしてもらう。
「灯織ってそんなふうに笑うんだな。そりゃモテるわ」
「丞さんに言われても、ねえ」
「ええ?俺はヘラヘラしてるから効果ないっしょ。灯織の笑顔とか俺初めて見たもん。笑わない人間かと思ってたもん」
「そんな人間居ないだろ」
…皇とか、どんなふうに笑うんだろうな。
「ね、灯織の笑った顔、可愛いよな」
レジの女の人に丞さんが聞く。
「えっ、あ、はい、とても」
その答えに俺がその人を見れば、少し顔を赤くする。
「すみません、お世辞言わせて」
「出たー、ひおのネガティブ」
クスクス笑う環。
「笑うとか、環相手ぐらいしか出ねえし、特別感あるだけだろ。それに、別に俺の顔とか、平均的な顔だし。特別いい顔じゃねえのに、褒めりゃ口数増えるとでも思ってんのか」
「うおー、凄い悲観的。信じなくてもいいけど、灯織は綺麗だぞ。俺が出会ってきた女の子の中でもトップクラスで」