7日後の約束は〇〇…秘密を抱えた2人の奇跡の恋物語…

「ママは…ずっと、おじちゃんの事が好きだよ。…僕は分かるから…」
「そっか。有難う」
「…僕の本当のパパは、全部知っててママと一緒にいたんだよ」
「え? そうなのか? 」
「おじちゃんとママを引き合わせるために、本当のパパはママといてくれたんだよ。…パパからの手紙、読んでないの? 」
「手紙? 」
「おじちゃんに残している手紙が、あるでしょ? 」

 そう言えば…
 翔次の遺品を整理していた時、手紙があったような気がしたけど。
 何となくつらくて読んでいなかったなぁ。

「まだ読んでなかったから、近いうちに読んでみるよ」
 聖龍はそっと頷いた。


 お風呂から出て水分補給をして、聖龍はそのまま眠った。

 奏弥は暫く起きていたが、間もなくして聖龍の隣で一緒に寝る事にした。


 奏は奏弥が別室を用意してくれて、寝る事にした。



 翌日。


 奏が朝ごはんを用意してくれて、奏弥が起きてきた。

「おはよう奏弥。聖龍君は、ゆっくり寝てた? 」
「それが、朝起きたら熱が出てて。朝ごはん食べそうにないから、まだ寝かせているよ」
「まぁ大変。環境の変化で、発熱したのかもしれないわね」
「うん」
「じゃあ、今日は私が診ているわ」
 
 素直の願いしたい奏弥だが、聖龍が頑なになっている姿を思い出すと迷ってしまった。

「心配しなくて大丈夫よ。病気の看病は、女性の方が得意なの」
「うん…」

 ちょっと気のない返事をした奏弥。

 
 暫くすると。

 ピピッと、奏弥の携帯電話が鳴った。

「はい、もしもし。…父さん? …え? …」
 奏弥の顔色が真っ青になった。
「…分かった。…」

 奏弥が電話を切ると、奏が聖龍の様子を見て戻って来た。

「奏弥、どうかしたの? 」
「昨日、同僚の女子社員が亡くなったって…」
「え? 」
「週末の夜に、誰かに刺されたらしくて。昨日はずっと様態が安定していたけど、急変して亡くなったらしいんだ」
「そうだったの。それは大変ね」
「今夜、お通夜で明日が葬儀だって。…週末には普通に話していた人なのに、あっけないものなんだね」
「そうね、突然何がるか判らないものね」

 亡くなった女子社員は週末、奏弥と話していた女子社員。
 明るく元気だった女子社員が、不審な事件に巻き込まれるとは世の中怖いものだ。
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