7日後の約束は〇〇…秘密を抱えた2人の奇跡の恋物語…

 母がずっと剛三に尽くしていて、最後には病気になり亡くなった。
 そんな姿を見て祥子は、母親のように無様な姿で死ぬのは嫌だと思った。
 
 父のように女をバカにして虐げるような男とは、絶対に結婚しないと決めていた。

 しかし祥子の出会う男性は、初めは優しく包み込んでくれるが、交際が始まると虐げるような言葉を吐いたり、女なんだから男に尽くせと態度が豹変する男性ばかりだった。
 
 そんな男性に出会い、交際を断るだけでは気が済まなかった祥子は山奥に連れて行き落とし穴を掘って生き埋めにした事を自供している。

 警察の捜査で、捜索願が出されている男性と一致して、祥子の供述通り捜査をすると男性の白骨遺体が見つかり、捜索願が出ている男性と同じ人である事が判明した

 宗田ホールディングに来てからも、行方不明になっている男子社員がいた。
 その男子社員は、普通に出勤して行ったきり帰ってこなかったと家族が証言している。

 祥子は深い用水路におびき出して、水の中に沈めたと証言している。
 供述通り捜査すると、一ヶ所だけ水が溜まったままで重たい金網の蓋が閉まったままの用水があり、そこを操作するとすでに溺死している男性の遺体が発見された。。
 ずっと行方不明とされていた男子社員に間違いなかった。

 他にも祥子と交際していた男子社員がいたが、その男性は現在は病院に入院して出てこれなくなっている。
 かなり酷い事をされたようで、毎日片隅に蹲り何かに怯えて過ごしているようだ。


 そして事故で亡くなった女子社員も、祥子がわざと突き落として殺したと供述している。
 奏弥と親しそうに話していた姿を見て、殺したいくらい嫉妬してストーカーだと思い込んだと言っている。


「…私は幸せにならなくてはならない。…そう思って生きてきました。…父からは認めてもらう事がなく、母は尽くした挙句に亡くなり。私に「あなたの母親になれて幸せだった」と言い残して亡くなりました。そして「幸せになってね」と言いました。だから私は、母の最期の言葉通り…幸せになりたかった…。だから、酷い事をしたり邪魔をする奴はみんな殺せばいいと思っていました。…」

 つきものが落ちた様な顔で祥子が言った。

「でも…全然何も変わらなかった。…一人殺したら、また殺したい奴が現れて。…邪魔者を消しても、また邪魔する人が現れる…。もういい加減言疲れたと思っていました。…彼が振り向いてくれなければ、一緒に死ぬしかないと思いました…。全部…私が悪いのは分かっています。…終わらない殺戮の世界を、私は選んでいただけなのです…」

 夢から覚めたかのように、素直に語る祥子は、醜い顔になってもどこか可愛い少女のように見える。
 自分が悪い事に気づいた事が最後の救いだったのかもしれない。

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