7日後の約束は〇〇…秘密を抱えた2人の奇跡の恋物語…
夕刻になり。
今日は定時で仕事を切り上げて奏弥は退社した。
ずっと残業ばかりでたまにはリフレッシュしたいと思い、家まで歩いて帰る事にした。
バス停へ歩いてくると。
保育園の送迎バスがやってきた。
保育士に連れられて園児が2人降りてきた。
ちょっとしっかりした、とてもよく似ている2人の男の子。
その男の子を見て、奏弥は驚いた。
「あの子…小さい頃の翔次にそっくりだ…」
言われてみると、どこか翔次に似ている男の子。
一人は翔次と同じ髪の色をしていて、メガネを外した時の顔にそっくりで、もう一人はどこか凜に似ている感じがする。
背格好も同じで年齢も同じに見えるが、もしかして双子なのだろうか?
奏弥は暫く2人の男の子を見ていた。
すると、迎えに来た保護者がやって来た。
60代は過ぎている誠実そうな堀の深い顔立ちをしている紳士で、シャキッとした姿勢で黒いスーツを着ている感じから見てどこかのお金持ちの真摯に見える。
紳士は保育士から2人の男の子を引き渡されると、そのまま歩いて行った。
奏弥は何となく2人男の子が気になった。
他人の空似には見えないほど似ているのは、どうしてなのだろうか?
男の子達を見送った奏弥は、そのまま歩いて家まで向かった。
現在奏弥は宗田家を出て一人暮らしをしている。
せっかく戻て来たのに、一人暮らしをする必要はないと疾風に言われたが仕事でも家でも一緒だと甘えすぎてしまうと言って駅の近い場所にマンションを借りている。
と言っても、以前借りていたマンションと同じで、アメリカに来米する時に解約していたが戻って来てから物件を探している中、どうしても同じマンションがいいと思い探してみると11階が偶然にも空いていた。
奏弥が解約してから半年ほど、別の人が住んでいたようだがその後はずっと誰も住んでいなかったようだ。
駅からも歩いて10分程度で便利なマンションを、奏弥はとても気に入っている。
コンビニで夕食を少し買い込んでマンションに戻って来た奏弥。
「あれ? 」
マンションの前でポツンと佇んでいる女性がいた。
歩きながら目を凝らした奏弥は、その女性が凜である事に気づいた。
マンションをじっと見つめて、11階を見上げている凜は、今にも泣きそうな目をしていた。
その目を見ると奏弥の胸もズキンと痛みを感じた。
「凜さん…もしかして、あの日の事を思い出したのかな? 」
奏弥は足を止め立ち止まった。