幼馴染くんの好きな人は私でした。
千紘(ちひろ)くん、とひよちゃんが恥ずかしそうに呼んでいたのを聞いていたから、勝手に千紘さんと呼んでいる。
初めての恋人だって言ってたな…じゃあ、もしかしたら。
「…あの、ひよちゃん。休憩時間まだある?」
「うん!…だけど、バイト終わってからにしない?花ちゃんの話、全部聞きたいから。時間無制限で!」
それから、また一枚お皿を割って、腰を低くしながら控え室を出た。
夕焼けと夜の真ん中の空の下、目立って光っているのはコンビニの看板。
ひよちゃんから“新発売のドーナツ買うから、コンビニで待ってるね”と着替え中にメッセージがきた。私も買いたいなあ、なんて考えながら向かいのコンビニを目指す。
着いた時、ひよちゃんはスマホを耳に当てていて。
「ま、待って!迎えなんて大丈夫だってば!……うん、鍵は持ってきました。食べたがってたドーナツ買って帰りますね」