甘いお菓子のように
彼女は挨拶をするとすぐに揚げ物の方に視線を移した。

マジか、俺の髪型無視か！

気づいてるはずなのに特に聞いてこない。

本当にこの人は俺に関心がないんだなと思った。

俺は仕方がないと思った。

彼女があまりにも真剣に揚げ物の方を見てるので、俺は彼女の方に近づいて声をかけた。

「廃棄ありますか？」

「え？」

彼女は一瞬俺に何を言われたのか分からなかったようだったのでもう一度同じ質問をした。

すると慌てて廃棄時刻が乗った紙に目を配るとポテトがもう少しで廃棄だと答えた。

ポテトの廃棄時間は17:05となっていた。

俺は、とりあえず印をつけた。

彼女に廃棄のことを聞いたのは、別に廃棄があるかを知りたかったわけではなくただ彼女に話しかけるための口実が欲しかったから。

だけど、彼女は俺に関心がないのか、一切話しかけてこなかった。

俺は仕方ないと思うとレジに戻った。
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