聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース
再びやってきた眠気にまぶたを閉じようとしたら、ドアのノック音で引き戻された。

「はぁい」と気だるげに返事をすると、そっとドアが開いて、いい匂いが漂ってきた。



「おやっとさあ、進市くん。ご飯持ってきたばい」

「ん……ありがと」



部屋に入ってきた誠くんが、布団脇のちゃぶ台に朝食を乗せたおぼんを置いた。

卵のお粥と味噌汁。ペットボトルの水の横には、箱入りの頭痛薬と胃腸薬が。



「具合はどげんね?」

「……頭がガンガンする。お腹は、大丈夫」

「そう。記憶は? どのへんまで覚えとる?」

「ぼんやりと……部分的には」



体を起こしてもらい、ペットボトルを受け取った。蓋を開けて一口飲み、起動したての頭で現在の状況を把握する。


お腹に優しいメニュー。

ややアクセントがずれている方言。

そして、筋肉痛に翻弄された時には1度も耳にしなかった、「記憶」というワード。


今日はやけに目覚ましがうるさく感じるなと思ったら……。



「またやらかしたのか……」

「おっ、思い出してきた?」

「うん……なん、とか」
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