年下男子は恋愛対象になりますか?
「えっと、2人はここで何してたの?」

今日は3連休の最終日。だいたいの地域は昨日成人式だと思うのに、この子は帰らなかったんだろうか。

「もしかしたら隼人が来るかなって思って待っていました」

「俺は松田瑞穂ちゃんから金を受け取りに」

あの子が持っているのは新作のドリンク。
中身はそんなに減っていないから、来てからそんなに時間が経っていないのかも。

来るか分からない隼人君のこと待ってるなんて、今でもそんなに好きなんだ。

「彼女さん、これから隼人と会う約束してます?」

「えっと」

笑顔でそう尋ねられて、思わず怯んでしまった。
私も笑顔でいたいのに難しい。何て返すのが正解なんだろう。

「由夏さん!」

遠くから聞こえた、会いたかった人の声。いや、このタイミングでは会いたくなかった人。左手を胸の上に移動させて、服の上から指輪をなぞる。

視線を移すと焦ったような表情を浮かべていた。
スマホで時間を確認すると、隼人君が駅に着く時間を過ぎていて。

「あ、隼人だ」

「吉澤隼人君に会えるなんてラッキー」

足早に歩いて来た隼人君が、私の右手を握る。逆の手ではスーツケースを持ってくれた。

「由夏さん、何してるんですか!?」

「美樹と別れたあと偶然会ったの」

「っ、とりあえず行きましょう」

近付いてきた時よりも早いペースで東口を目指す。握られていた手が少し痛いのは、隼人君の手に力が入っているから。聞かなくても分かる、怒ってる。

「隼人、待って」

あの子の声が後ろから聞こえるも、隼人君は振り向かない。

「彼女さんのことで大切な話があるの」
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