愛人~アイレン~
健と結婚する気なんて1ミリも無かったのに。
私に尽してくれる健の姿を見ていると可哀想になってしまう。
離れないといけないと思い出すようになる頃には、つわりも酷くなっていた。
「健。あのね……」
旦那が居ても、私の事を好きだと言ってくれた健。
でも、妊娠したとなったら話は別だろう。
そもそも私が健に言っていたのは旦那の愚痴だけ。
なのに、妊娠するだなんて可笑しすぎる。
「幸。どうした?」
終わりにしなきゃ__
そう思うのに、ベッドの上で優しく私の髪を撫でてくれる健を手離したくないなんて思ってしまうんだ。
「あのね……」
「うん?」
「わ、私。妊娠したの……」
「俺達もう終わりかな?
幸が幸せになる為に別れた方が良いよね……」
こんな時にまで、私の幸せを考えてくれる健が好き。
「わ、別れたくないよ……」
裏切った私を責めない健が好き。
「でも、もし、俺達の関係がバレたら幸もお腹の子供も不幸になるよね」
「それなら、大丈夫だから!!
……別れるなんて言わないで?」
そうなんだ。
真司はもう私になんて1ミリも興味が無いから、大丈夫なんだ。
私に尽してくれる健の姿を見ていると可哀想になってしまう。
離れないといけないと思い出すようになる頃には、つわりも酷くなっていた。
「健。あのね……」
旦那が居ても、私の事を好きだと言ってくれた健。
でも、妊娠したとなったら話は別だろう。
そもそも私が健に言っていたのは旦那の愚痴だけ。
なのに、妊娠するだなんて可笑しすぎる。
「幸。どうした?」
終わりにしなきゃ__
そう思うのに、ベッドの上で優しく私の髪を撫でてくれる健を手離したくないなんて思ってしまうんだ。
「あのね……」
「うん?」
「わ、私。妊娠したの……」
「俺達もう終わりかな?
幸が幸せになる為に別れた方が良いよね……」
こんな時にまで、私の幸せを考えてくれる健が好き。
「わ、別れたくないよ……」
裏切った私を責めない健が好き。
「でも、もし、俺達の関係がバレたら幸もお腹の子供も不幸になるよね」
「それなら、大丈夫だから!!
……別れるなんて言わないで?」
そうなんだ。
真司はもう私になんて1ミリも興味が無いから、大丈夫なんだ。