彦星さまは会いたくてたまらない



「願い事なんてねぇよ」


俺は、強気でごまかしてみた。



「本当はあるくせに」


リークは、疑いの目を向けてくる。




「だから、無いって言ってるだろ?

 リーク、しつこすぎ」



「わぁ~、僕のこと
 リークって呼んでくれた。

 嬉しい。めっちゃ嬉しい」



「ハイテンションで
 俺に抱き着くな。

 湿気で蒸し暑いんだからさ」



「そう言って、嬉しい癖に」なんて

ニヤつきながらも


リークが俺から離れてくれたことに

ほっと胸をなでおろす。


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