彦星さまは会いたくてたまらない


確かに。



前世の織姫と

現世の姫野がリンクして



『姫野のことを
 誰にも渡したくない』


その想いが強くなった。





『俺が彦星だ。

 今まで待たせて、本当にごめん』



そう姫野に謝りたい。

今すぐ抱きしめたい。


だけど……



俺の愛を伝えることが

本当に

現世に生きる

姫野の幸せにつながるのか?





姫野が書いた短冊を

もう一度眺めてみる。



アイツはもう

忘れようとしているんだよな?




彦星のことも……

現世の俺のことも……



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