彦星さまは会いたくてたまらない



「ねぇ、衣織ちゃん。

 僕が素顔をさらけ出したら
 責任を取ってくれるの?」




「ん? 責任?」



「そう。僕はもう
 女子から追いかけられる日々には
 戻りたくないんだよ」



「そう……だよね……」



たくさんの女子に囲まれて

言い寄られて、

自分の自由を奪われていた

感じだったしね。




「僕が前髪を切る。
 素顔をさらす。

 そしたらさ……」




「そしたら?」






「僕と……


 付き合ってよ……」












……えっ?








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