彦星さまは会いたくてたまらない


すぐに浮かんだ、姫野の顔。




いやいや……


アイツはただの生徒で


俺は絶対に

生徒に手を出さないと

決めていて……





「僕ね
 織姫ちゃんからのラブレター
 預かってきたんだ。

 受け取ってもらえるよね?
 ねっ? ねねっ?」



凛空は俺の胸に

白い紙を押し当ててきた。




織姫からのラブレターって……

こんな茶番、時間の無駄じゃね?



ため息を吐き出しながら

俺は紙に視線を移す。






なに……この紙?




同好会の退会届って……



名前は……



姫野 衣織??






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