年下の彼は、なぜだか私にZokkonです。
＊



私の思い通りにはいかなかった。
私に飽きるどころか、彼の情熱は上がっていく一方だった。



半年後にはついに結ばれてしまった。
ちゃんと拒まなかった私が悪いのだけど、彼の熱意に押し切られた格好だった。



若い子とは比べ物にならない、美しいとはとても言えないこの体を知れば、嫌いになるかもしれない。
そんなことも考えたけれど、樹の情熱は少しも冷めることはなかった。



そして、一番始末が悪いのが、私の気持ちが樹に傾いてきたことだ。
恋愛感情なんて持たないと思ってたのに、その想いが脆くも崩れてしまった。
樹のことを愛しいと感じる気持ちが日々募る。



どうすれば良いんだろう？
どうすれば、この愛にブレーキがかけられるんだろう？
樹が傷付く前に、こんな関係は解消しないといけない。
そう思うのに、止められない。
今日はついに、彼の口から『結婚』という言葉が飛び出した。
有り得ない。
そんなこと、絶対に無理だ。



私の気持ちを止めるかのように、ある日、突然、人生が動き始めた。
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