絶対的恋愛境界線〜当て馬だってハピエン希望です!〜
「全然気付かなかった……信久ってばわかりにくい……」
「でも彼なりにアプローチしてたらしいよ。全然気付いてもらえないって嘆いてたけど。そういう行動なかった? 例えば手を繋いだり、壁ドンとかバックハグとか」
「……ありましたね、リハビリと称したお触りが」
「でしょ? 確かに松重くんはわかりにくいけど、小野寺さんもちょっと鈍感だったりする?」
確かに否定出来ない。だって言われてみれば、意味のある行動だと思えたから。
「そうかもしれません……でも、ようやくちゃんと気付けたのに、信久と連絡が取れなくなっちゃって……メッセージを送っても全然既読にならないんです」
「そっか……でも松重くんのことだから、小野寺さんからのメッセージを見てはいると思うよ。だからさ、彼が拒否できないような内容のメッセージを送ってみたら?」
「……例えばどんな感じですか?」
「『○○で、あなたが来るまで待ってます』みたいな。きっと飛んで来ると思う」
「……来てくれるでしょうか?」
「絶対に大丈夫! 何てったって、彼は小野寺さんのことが大好きなんだよ。たぶんあなたが返事をくれるのを待ってるんだよ。もっと自信持って!」
杏の言葉に徳香は笑顔と共に涙が溢れる。少し前までライバルだと思っていたのに、こんなにも頼もしい人だと初めて知った。
「そうですね。じゃあ自信もってメッセージを送ってみます!」
「うん、頑張って!」
杏に励まされ、徳香は自分から信久に会いに行こうと心に決めた。