お見合い婚にも初夜は必要ですか?【コミック追加エピソード】
知ってる! 私は心の中で叫んだ。ロミオとジュリエットをやるんだよね。アイドル声優の喜名ゆうのちゃんと組んでやる朗読劇!
アニメやゲームのキャラファンである私としては、声優ご本人の朗読劇はどうしようかなあと一瞬悩んだのだ。その隙にチケットは完売。悔しすぎてベッドに突っ伏したのは記憶に新しい思い出。そのチケットをいただけちゃうの?
「関係者席です。三日あるうちの、いついらしていただいてもいいので」
「ありがとうございます!」
思わずファン丸出しでお辞儀をしてしまった。にこっと笑う兆くん。はああ、感謝感動、ずっと推す。
兆くんが去っていったあと、斉藤さんが自分の分のチケットを私にくれた。
「この期日、私都合悪いのよ。榊、お友達かご主人と行ってきたら?」
「いいんですか? それじゃあ頂戴します。ありがとうございます」
あまり熱量は出さないけれど、心の中では小躍りを踊っております。
やったあ! 朗読劇、ペアチケットになったあ。
普段ならオタ友の千夏ちゃんを誘う。だけど、彼女は出産したばかり。今はまだ外出しづらいだろう。
ってことは高晴さんを誘うのが一番いいよね。
高晴さんは兆くんの出演作をいくつか一緒に見てるし、声優のイベントとはいえ朗読劇なんて大人のデートっぽいじゃない。推し活兼デートだ。よおし、早速誘うぞ~。
その晩、私は高晴さんに今日のアフレコの感想を話していた。
「もう、すごかったの。声の張りもそうなんだけど、響き方がね! みんなが彼に釘づけになっちゃうっていうか」
一心不乱に早口で説明してしまうのはやっぱりオタクだから。他の人なら出力控えるけど、高晴さんは私がオタクなの受け入れてくれて、しかも話に付き合ってくれる貴重なパートナーだもの。
「やっぱりプロの声優さんってすごいよね。感動しちゃった」
そんなふうにしめくくる。ふう、喋った、喋った。
高晴さんは食事を取りながら、少しぼうっとした様子。あれ? 兆くんのアフレコが今日だって話、前からしてたよね。兆くんが私の推しキャラの声優なのも知ってるよね。
アニメやゲームのキャラファンである私としては、声優ご本人の朗読劇はどうしようかなあと一瞬悩んだのだ。その隙にチケットは完売。悔しすぎてベッドに突っ伏したのは記憶に新しい思い出。そのチケットをいただけちゃうの?
「関係者席です。三日あるうちの、いついらしていただいてもいいので」
「ありがとうございます!」
思わずファン丸出しでお辞儀をしてしまった。にこっと笑う兆くん。はああ、感謝感動、ずっと推す。
兆くんが去っていったあと、斉藤さんが自分の分のチケットを私にくれた。
「この期日、私都合悪いのよ。榊、お友達かご主人と行ってきたら?」
「いいんですか? それじゃあ頂戴します。ありがとうございます」
あまり熱量は出さないけれど、心の中では小躍りを踊っております。
やったあ! 朗読劇、ペアチケットになったあ。
普段ならオタ友の千夏ちゃんを誘う。だけど、彼女は出産したばかり。今はまだ外出しづらいだろう。
ってことは高晴さんを誘うのが一番いいよね。
高晴さんは兆くんの出演作をいくつか一緒に見てるし、声優のイベントとはいえ朗読劇なんて大人のデートっぽいじゃない。推し活兼デートだ。よおし、早速誘うぞ~。
その晩、私は高晴さんに今日のアフレコの感想を話していた。
「もう、すごかったの。声の張りもそうなんだけど、響き方がね! みんなが彼に釘づけになっちゃうっていうか」
一心不乱に早口で説明してしまうのはやっぱりオタクだから。他の人なら出力控えるけど、高晴さんは私がオタクなの受け入れてくれて、しかも話に付き合ってくれる貴重なパートナーだもの。
「やっぱりプロの声優さんってすごいよね。感動しちゃった」
そんなふうにしめくくる。ふう、喋った、喋った。
高晴さんは食事を取りながら、少しぼうっとした様子。あれ? 兆くんのアフレコが今日だって話、前からしてたよね。兆くんが私の推しキャラの声優なのも知ってるよね。