攫い


「ふ、2人で……?」


「うん、2人で。どこか遠くの土地で暮らそうよ。俺が一生守るから」




ひとつ、風が吹いた。



基本穏やかで、男性的な一面を良くも悪くも感じさせない柔らかな都の、ちょっぴり強引なお誘い。



この人に「一生守る」と言われてドキドキしない女の子がいるだろうか。



幼なじみだからこそ強く知っている。
都なら本当に守り抜いてくれると。



そして、気のせいだろうか



都のトーンから、とてつもない「覚悟」のようなものを感じたのは──




「冴と優は?どうするの……?」


「しらない」




冷たく、どこか投げやりに答えられる。
こんな都も珍しかった。




「逃げるならみんな一緒に逃げようよ。4人ならなにも怖くないよ」


「ごめん、やだ、2人がいい」




ぎゅうと腕に力を込められる。



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