裏切りの果てに~ただあなたと胸を焦がすような恋がしたかった~
圭輔の腕をつかんで、新川さんが上目遣いに甘えたように言った。


『いいね。じゃあ、またこのメンバーで。楽しみにしてるよ。紗弓さん、今日はありがとう』


何、この雰囲気。


私の前でよく出来るね。


いよいよ圭輔も新川さんを紗弓さんって呼んでるし。


別に、いいけど…


『やったぁ、楽しみ。じゃあ、おやすみなさい、圭輔さん、祥子さん』


あまりのかわい子ちゃんぶりに、ちょっと吐き気がした。


『寛也先生、お忙しいのに今日はわざわざ来て下さって本当にありがとうございました。新川さんもありがとうございます、お気をつけて』


『ああ。祥子ちゃん、また病院でね。圭輔もまたな。おやすみ』


やっと…解放された。


2人を見送り、ドアを閉めて中に入った瞬間、甘いワインの香りをまとわせた唇が私に重なった。


突然の激しいキス。


『ずっとしたかったんだ』


『ちょっ、ダメよ。今夜は疲れたから』
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