先輩といろどる恋。˚✩
「…酷い顔だなお前」
「えっ」
人の顔みてその反応は酷くないですか?
さすがに傷つきますよ?
そんな一颯くんは突然の酷い発言に戸惑う私の腕を突然掴んできた。
「こんなとこで泣くなよ?うざいから」
そう言いながら、図書室から出て空き教室に入る。
泣きそうに見えたのかな?
「安心して泣かないから!
私メソメソ泣くなって育てられたから大丈夫!」
口も態度も悪いけど悪い人じゃないであろう言動の一颯くんに笑って言うと、一颯くんは気まずそうな顔になった。
「その…今日悪かった。
ついカッとなって八つ当たりしたわ…」
「あ!全然!私も考え無しな発言だったし!ごめんね!」
気まずそうに謝る一颯くんに思わず笑ってしまう。
なんか、素直だし可愛いね。
「ところでなんでそんなムキになったの?」
「いや…単純に負けず嫌いなだけ」
「そうなんだね!
負けず嫌いって悪いことじゃないし、お互い勉強高めあえたらいいね!」
相変わらず愛想はないけど、もう暴言に怯える必要もなさそうな一颯くんに笑いかける。
だが、先程の問題は解決してないんだ…。
「で?なんであんな酷い顔してたんだよ」
私が思い出してまた悩みかけたところでそう聞いてきた一颯くん。