不倫彼氏とデートした夜、交通事故に遭ったら、出逢う前に戻っていました。
『そう言えば僕が玲奈さんの義弟になってから、初めてですよね。二人きりで話をするのは』

『変な感じだわ。真咲さんは私より一つ年上なのに、私がお義姉さんなんて』

そんな会話から始まり、お酒を飲んだわけでもないのに、やがて私達は言うに言われぬ艶かしい雰囲気に包まれ、輸入物の大きなソファの上に倒れ込む。

『ひと目見た時から、お義姉さんが好きでした』

『いや、お義姉さんなんて呼ばないで』

マッキーの柔らかい唇が私の唇を塞ぐ。

紗智から二度目の写真を見せられた時、『私のスパダリ──』と胸を撃ち抜かれた。
そのことをずっと考えないようにしていた私だけれど、もう歯止めがきかない。

『玲奈』

そう呼ばれて私は、愛と官能の別世界へ落ちていく──。

──これからもう一度、あの時をなぞってみせる。

『離婚』の二文字も、『紗智より先に──、玲奈と出逢ってたら──』の言葉も、燃え盛る官能の炎をより大きくするための効果音だったけれど、そんなこと、どうでもいい。

私はマッキーのずるさごと彼を愛し、未来の私以上に、深く深く恋にのめり込んでゆく決心をする。


                 終わり



























































     












































































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