イケメン吸血鬼暴走族の総長は、…まさかの王…様?!
すると、数分経って一番上の兄、ルキ兄が来た。
「ルシー」
僕は、本から目を逸らさないでルキ兄に返事をする。
「何」
声のトーンは低めで。
「ちょっと、出かけてくる。すぐ戻る」
「はーい」
ルキ兄は、〝街の有名人の暴走族〟の頭をしている。
ここの兄弟達は初期から知っている。
僕は、読んでいた分厚い本のページをめくった。
「……鬼」
そう僕は、つぶやいた。
そこには、怖い鬼の絵が描いてあった。
何かが、後に恐ろしいことが起きようとしているのだろうか……。