あの夏の日の午後のこと、私はきっと忘れないだろう

「……え?」
「美也子さんが来るのも少し先だと思っていたから、まだ何も用意してなかったんだ。ごめんね」

その、後半部分はどうでもいいんですけれども。


来週の前半部分を確認したくて、私は落としていた視線を上げた。

「それって、ここに来たのは私とお母さんだけってことですか?」
「え?うん、そうだよ」

不思議そうに返事を返す雄太さんは嘘ついてる感じじゃないけど、ここはちゃんと確認しておかないといけない。

「他には、誰も来てないんですか」
「来てないね……ああ、1月は美也子さんと一緒に、国弘さんも来てたけど……あ、そうなると、沙良ちゃんは3人目だね」

国弘さん、というのは、私の父。

父も来てたんだ……と、少しだけ感じたい仲間外れの気分はさておいて。

今はそれよりも大事な、確認しなければいけないことがある。

「お父さんじゃなくて、女の人……他に、女の人が来てるんじゃないですか?」
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