男装獣師と妖獣ノエル 2~このたび第三騎士団の専属獣師になりました~
 という事は、それまで自分は宿で待機になりそうだ。

「早朝になる可能性も十分にあるよね?」
『軍の朝一ってのは、大抵早いからな。そうなるんじゃね?』
「だとすると、宿の前で待つ方がいいんだろうけど……」

 待っている間、金髪金目の自分を、通りる人々がじろじろと見ていくところを想像すると気が乗らない。

『心配すんなって。伯爵家の次男坊――あいつも名前で呼ぶべきか――セドリックが一緒に宿を手配するってんなら、部屋まで迎えに来ると思うぜ?』

 そうであれば不安はなくなるけれど、どうなるのかは後でしっかり確認してみよう。ラビはそう思いながら、手短に話を終えた男達と共に、さてそろそろ行くかと揃って踵を返した。


「まだそこにいるかい、ノエル?」

 
 ふと、ルーファスがそう言った。
 
 室内を出ようとしていたラビは、開いた扉の外でセドリックとユリシスが待ってくれている前で、幼馴染のルーファスを振り返った。そばにいたノエルも、優雅な尻尾を揺らせて訝しげにセドリックの兄を見つめ返す。
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