(更新停止)時の狭間
 


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『もうすぐ、だな』


まるで太陽。
温かな笑顔は、私を見つめていて。


『……そうだね』


彼のさらさらの黒髪が、懐かしく思える。

触りたくて手を伸ばすけれど、だんだんとぼやけて行く視界。
白く滲む視界の中で、首に圧迫感を感じた。


『やだっ……!行かないで!』


届かない。
届かない。

彼が、見えなくなる。






「っ!ゆめ……?」


がばり。
勢いよく体を起こした。

リアルな夢では無かったものの、酷く焦りを覚えた気がする。

昨日も見た、夢の中の彼。
私はまだ彼を思い出せずにいた。

ここ、時の狭間に来てから2日。
シオンさんが言うにはここに時間は無いようだけれど。
私は寝た数でカウントすることにしたのだ。


「お目覚めかしら」


コツ、とヒールの音がして。
振り返ればシオンさんが居た。


「フフ、すごい汗ね。悪夢でも見た?」



 
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