もしも、私の背中に翼があったなら。(短編)
驚いた顔で向井さんは私を見ている。
「ごめん…嫌だった…?」
私は慌てて首をふった。
違う………違うの……
『そうじゃないの………。』
「どうした?」
向井さんは困った顔をしている。
言わなきゃ……
『実は…あの時………私があの家に戻った時……無理矢理………』
向井さんは今にも泣き出しそうな私を見て
私が言いたいことを分かったようだった。
ごめんね
きっと向井さんだってショックだよね
ショックなはずなのに
向井さんは私を抱きしめてくれた。
「大丈夫。もう何も言わなくていいから…」
ごめんね
いっぱい傷つけてるね
ごめんなさい