もしも、私の背中に翼があったなら。(短編)


驚いた顔で向井さんは私を見ている。



「ごめん…嫌だった…?」





私は慌てて首をふった。





違う………違うの……






『そうじゃないの………。』



「どうした?」




向井さんは困った顔をしている。


言わなきゃ……







『実は…あの時………私があの家に戻った時……無理矢理………』







向井さんは今にも泣き出しそうな私を見て

私が言いたいことを分かったようだった。







ごめんね




きっと向井さんだってショックだよね





ショックなはずなのに

向井さんは私を抱きしめてくれた。




「大丈夫。もう何も言わなくていいから…」





ごめんね


いっぱい傷つけてるね


ごめんなさい





< 70 / 78 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop