エリートSPはウブな令嬢を甘く激しく奪いたい~すべてをかけて君を愛し抜く~
「あぁ、そうなんだ。……わかった、すぐに向かう」

 ボソッと言うと、木嶋さんは申し訳なさそうに私を見た。

「紅葉様、大変申し訳ございません。五分ほど離れてもよろしいでしょうか?」

「もちろんです。あの、なにかあったんですか?」

 木嶋さんが護衛についてくれるようになってから、夜以外私のそばを離れるのは初めてのことだ。

「いいえ、とくには。ただ、業務連絡のために同僚がこちらにいらしたようで」

「そうなんですね」

 本当にただの業務連絡? だったら耳につけているハンズリーイヤホンやスマホで済むのでは?

 だけどそれ以上私には詮索することはできない。

「私が離れている間、絶対にこの店から出ないでください」

「わかりました。あの、まだ買い物に時間がかかりますし、ここは安心ですので時間を気にせず話してきてください」

「ありがとうございます。では少しお時間いただきます」

 早口で言って木嶋さんは急いで店から出ていった。

 あんなに慌てた姿は初めて見る。よほど重要な連絡なのだろうか。
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