エリートSPはウブな令嬢を甘く激しく奪いたい~すべてをかけて君を愛し抜く~
「いや、こっちこそ来るとわかっていたのに寝てしまってごめん。……洗濯物もすまないな」

「ううん、気にしないで。それに洗濯物がなくてもお父さんに会いたくて来ていたから」

 父からクローゼットのどこに洗濯物があるのかを聞き、バッグに詰めて新しい下着やパジャマをしまう。

「なにか飲む?」

「大丈夫だ。あ、もし喉が渇いたなら冷蔵庫に久次君が買ってきてくれたお茶があるから飲むといい」

 父の口から久次さんの名前が出て、思わず「お見舞いに来たの?」と聞くと、父は嬉しそうに頷いた。

「あぁ、昨日来てくれたんだ。仕事が忙しくてなかなか伺えずすみませんって言ってくれてな。本当、円城さんと久次君には頭が上がらないよ」

「そう、だね」

 私と父の前では久次さんの態度はガラリと変わる。父の目には優しくて真面目な好青年に見えていると思う。
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