冷徹御曹司は過保護な独占欲で、ママと愛娘を甘やかす
その日、未来は朝から元気いっぱいだった。
日差しが和らいだので外出しやすくなり、公園を歩き回れるようになった。遊具のある公園は少し歩かないといけないので、頻繁にはいけないが、今度連れていってあげようと思っている。
ともかく未来は汗びっしょりになって遊び、買い物で立ちよったスーパーではベビーカーですやすや眠っていた。

帰宅し、ふたりでシャワーを浴びたときだ。なんとなく未来の身体が熱く感じた。
外が暑かったせいだろうか。乳幼児は外気温の影響をかなり受けると聞く。
少し涼しい格好をさせ、昼食の準備をした。

しかし、未来は用意したうどんを食べない。少し口に含んでもぐもぐとしていたけれど、それ以降は嫌がって食べないのだ。

「未来? どうしたの? おいしいよ」

温度も大きさも柔らかさも、未来が食べやすいようにできているはずだ。それなのに、どうしてだろう。
おでこを触ってみると熱い。しかし、これが熱なのかわからない。
食事を切り上げて、熱をはかってみた。熱はなかった。

少しほっとしながら、くたびれた様子の未来をお昼寝させた。もしかすると、はしゃぎすぎたのかもしれない。水分は取らせているけれど、熱中症も怖い。少し様子を見よう。

未来はその後何度か起きたものの、夜まではほとんど眠っていた。こんなに眠っては昼夜逆転してしまうのでは、と起こすことも考えたけれど、よほど疲れているのだろうと結局は見守った。
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