あきれるくらいありふれたこと
クリニックに着き直ぐに受付に到着を知らせると、待っていたように伊藤さんの名前が呼ばれる。

浮気者二人は恐る恐る診察室に入る。

最後に私も入室し、伊藤さんに座るように促し先生に依頼していた診察をお願いする。


「状況が状況なので此処で問診します。僕は今井さんの妻侑希の従兄弟の有坂　一です。
昨日侑希の夫の啓吾さんと関係を持ったのに間違い無いですか？」

「はい。でも、なんで？」

「侑希が、妊娠中なのはご存じでしたか？」

「はい。主任が、嬉しそうに会社で話してましたから。」

「そう。では何故、啓吾さんと関係を持ったんですか？」

「主任を愛してるからです。」

「そうですか。今後の事もありますからお聞きしますね。最終月経を教えてください。」


一(ハジメ)から伊藤さんに問診が始まった。
特に拒否されなかったのでしっかり立ち会いさせて貰った。


ゴムは伊藤さんが持ってたって。
夫にほとほと呆れてしまった。
< 6 / 15 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop