あきれるくらいありふれたこと
実情
違和感は伊藤さん宅に着くと直ぐ、判明した。
家族では無いだろう男性が大きなクッションをソファー代わりにくつろいでテレビを観ていた。


「ごめん。アキ、外で時間潰して来て。」

「何? お客さん紹介してよ。連絡も無く連れて来たんだから。」


連絡無しに連れて来た人だから親しい人間だと思われたらしい。

いずれ分かる事だ。
遠慮無く本当の事を伝える。


「はじめまして、伊藤さんの上司今井の妻の侑希です。
今井と伊藤さんは昨晩不倫をしたと確認したので先ほど病院でアフターピルを処方して貰って服用して貰いました。
今後の事を話したいのでこちらに伺いました。
外ではとても話せる内容では無いですから。」
< 9 / 15 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop