金の草鞋を履いてでも…
Dates and Days
「えー!こんな大きな書店、いつの間に出来たの?」

私が高校の頃には、こんな大型書店はなかった筈。

「何しろ田舎ですからね。まちなかは寂れる一方ですけど、郊外にはどんどん大型の商業施設出来てますよ」

「あれ?森川って大学何処だったの?」

自分でも呆れるほど、私は森川のことを何も知らなさすぎる。

「僕は地元の国立ですよ。たった4年で、郊外はガラリと変わりました」

「そうなんだ。私は行動範囲狭いから知らないことだらけ…」

「もしよかったら…」

森川が何か言いかける。

「ん?」

「あ…いえ!もしよかったら、先輩のオススメの本、いろいろ教えてくださいね!」
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