金の草鞋を履いてでも…
月の夜に…
こんな曖昧な関係が、もう何ヵ月も続いた。

読書会で再会したのが5月、今はもう9月だ。

夏には花火大会にも一緒に行ったが、これといって何の進展もなかった。

私が明日休みということもあり、

「今夜、ちょっと散歩しませんか?」

すっかりお馴染みになってきた誘いだが、毎回、この胸は高鳴る。
< 55 / 67 >

この作品をシェア

pagetop