オトメの魔法
『お砂糖は?』

ーいっぱい!

女の子が答えると,お砂糖が勝手にポンポンと紅茶に飛び込んでいきます。

1つ2つ3つ。

いくつか入った後,飛び込もうとしたお砂糖を,妖精が捕まえました。

『もうだめ! 体に悪いでしょ?』

手から逃れたお砂糖は,落ち込んだと言う風に,ふらふらとビンに戻ってしまいます。

さぁ,楽しいお茶会の始まりだ。

沢山の動物が,思い思いの木の実を持って,妖精の開催するお茶会を楽しみました。

傾いていた日がどんどんどんどん落ちてきて,ポツポツと帰る動物が現れます。

ーもう,終わっちゃうの?

寂しくなった女の子は,妖精に尋ねました。

『大丈夫。また明日になればやって来るから』
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