プリザーブドLOVE  ~けっして枯れない愛を貴女に~
 もう少し、こうやって、とりとめのない話をしていたい気もしたが、その気持ちをふりきって、わたしは残りのコーヒーを飲み干した。

「コーヒーごちそうさま。さて、そろそろ事務所に戻るわ」

 田所は手を伸ばし、コーヒーの空缶を受け取りながら言った。

「じゃあ、駅まで送りますよ」
「いいわよ。もう道もわかっているし」

「でも通り道だし。それにもう少し佐久間さんと話がしたいから」

 もう少し話したい、か。
 田所も同じように感じてくれている。

 そのことがなんだかくすぐったく感じた…

 ちょっと待っててくださいよー、と言いながら、田所は走って空き缶を捨てに行った。

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