プリザーブドLOVE  ~けっして枯れない愛を貴女に~
 下級生の女子に、高校の卒業式の日に告白されそうなタイプ。
 それで、その子と付き合って、そのままゴールイン。
 地元で幸せに暮らしました的な将来が目に見えるよう。

 つまり、わたしとは、真逆の世界に生きていそう……

 そんな好き勝手な妄想を巡らせていたら、当の本人が、ちらちらとこっちを見ているのに気づいた。

 そして、目があった。

 もしかして、人の心を読む能力の持ち主だとか。
 わたしの妄想、見透かされてたりして。

 いや、そんなわけないな。

 目を逸らすのもおかしな気がして、わたしは余裕ある態度で笑みを返した。
 すると、田所は我にかえったような顔をして、視線をそらした。

 実は、わたしに見とれてたとか?

 いや、それもない、ない。
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