花婿候補は完璧主義の理系御曹司!? 〜彼の独占欲には抗えません
日中は大学の方に行っていたはずだし、明らかに働きすぎ。
「岡本さんもあまり無理して残業しないでくださいね」
彼にはあまり構うなとうちのプロジェクトリーダーに言われているが、私としては見過ごせなくて注意したら、「すみません。でも、藤森さんには迷惑をかけませんから」と無機質な声で返された。
「迷惑とかそういう問題ではなくて、岡本さんの身体を心配してるんです」
この人は全然わかっていない。
岡本さんの目を見て言い返すが、彼は意外そうな顔をした。
「僕の身体ですか?特に問題ないですよ。僕の場合、研究は仕事ではなく趣味なので、百時間超えようが、二百時間超えようが苦痛を感じない。だから大丈夫です」
人を寄せ付けないこの冷淡な物言い。
これは私がなにを言っても無駄だと思った。
部長の一之瀬さんに任せるしかない。
岡本さんをジーッと見据え、「そうですか」と相槌を打ったら、彼はフッと微笑した。
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