花婿候補は完璧主義の理系御曹司!? 〜彼の独占欲には抗えません
「部下の報告では花音は意識がなくて、ラドクリフとその部下に支えられながら空港に入って行ったらしい。祖父もいったいなにを考えてるのか」
悩ましげに呟き、彼はハーッと溜め息をつく。
「理事長は今どこにいるんです?」
「わからん。俺が追跡させてるのがバレたみたいで、行方をくらました。で、こんなメッセージを寄越した」
浩介がスーツのポケットからスマホを取り出してある画面を俺に見せた。
【お前は大人しく全てを見届けろ】
「首を突っ込むなって意味ですか?」
メッセージを見て浩介に尋ねると、彼は渋い顔をしながら頷いた。
「まあ、そうだろうな。だが、花音がさらわれて大人しくできるわけがない。ラドクリフが花音に手を出したら、地獄の果てまで追ってあいつを苦しめてやる」
「俺も同感です。彼女を誘拐するなんて許せない。昔からあの男は自分が楽しむためなら手段を選ばない男でした」
< 217 / 251 >

この作品をシェア

pagetop