花婿候補は完璧主義の理系御曹司!? 〜彼の独占欲には抗えません
そんな祖父に憧れて俺は研究員になった。
祖父は俺に継がせたかったようだが、もう他界していたし、兄がいたから社長になる気はなかった。
だが、祖母は俺に会社を継がせたかったようで、兄が社長になっても俺に経営に加わるように命じた。
まあ、祖母の気持ちもわからないでもない。
兄は穏やかで優しい人だったが、優柔不断なところがあって、それは経営においては致命的だった。
だから、買収や人員削減などの重要な決断については俺が助言していた。
祖母との昼食を終えると研究所へーー。
いつものように白衣を着てラボに向かうと、藤森さんがいた。
しかも、そばにはうちの所員ではない三十代くらいの男性がいて、彼女の頭を親しげに叩いている。
スーツも靴も腕時計も有名ブランド品。髪は茶髪でパーマがかっていて、顔は目鼻立ちがはっきりしていて目立つ容姿をしている。
直也が金持ちのパトロンでも見つけてきたのだろうか?
うちの所員でもあんな風に彼女と接している人間はいない。
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