あのっ、とりあえず服着ませんか!?〜私と部長のはずかしいヒミツ〜
7.今夜は泊まって行け
「わぁー。相変わらずご立派しゃんなのれしゅ」

 ビンビンに()ち上がった息子にちらりと視線を注いだ荒木(あらき)羽理(うり)が、「さすが(しゃしゅが)ビッグマグニャム」とつぶやいたのを聞いて、屋久蓑(やくみの)大葉(たいよう)は耳を疑った。

「おい、待て。ビッグマグナムって……」

 問い詰めようと羽理の腕を掴んではみたものの、お互い裸なことに気が付いて目のやり場に困ってしまう。

(いや、こいつは《《俺の》》を食い入るように見てるけどな!)

 そのことに気が付いたら、逆に恥ずかしくて隠したくなったのは素面(しらふ)大葉(たいよう)の方で。
 まだ酔いの抜けていない羽理は惜しみなく裸をさらしてくれている。

(いや、有難いんだけどなっ? さすがにこんな状態の荒木(あらき)の裸をまじまじと見るのは男として駄目だろ!)

 慌てて脱衣所へ用意してあったバスタオルを二枚手に取ると、自分の腰元を隠しながら羽理にも頭からバサリと布を被せてやる。

 お陰様でと言うべきか。大葉(たいよう)はつい最近どこかで聞いた気がする〝ビッグマグナム〟について、羽理に問い詰め損ねてしまった。


「もぉ、まぁ~ら《《わらし》》の(はらか)見ましたね? 屋久蓑(やくみにょ)部長(ぶちょぉ)のえっちぃ~」

 言いながらもキャハハと笑う羽理は、酒のせいで羞恥心(しゅうちしん)をどこかに置き忘れているらしい。

 と言うか。

 股間を隠した大葉(たいよう)は、いつもの調子を取り戻してきて。
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