フラグを全力で育てる系女子の恋愛事情〜なぜか溺愛されてますが〜
第十二章「恋をしたなら」
♢♢♢
「ちょっと小夏。アンタまさか違法な手でも使ったんじゃないでしょうね」
「私も一瞬考えちゃった」
「考えたんかい」
ーーある日の放課後。駅近のファーストフード店で、ここ数ヶ月で立て続けに起こったミラクルについて、私は華に洗いざらい話した。
そしたらそう言われて、あながち間違いでもないのかもと思う私。
「やだちょっと、小夏漫画の主人公みたいじゃん!やったね!」
なぜかウィンクする華をジトッと睨む。
「正直全然嬉しくないよ…嫌いじゃないのに断らなきゃいけないのって、めちゃくちゃしんどいもん…」
「まぁ確かに、私モテモテでラッキー!ってタイプじゃないもんね」
「悲しそうな顔とか見るとさぁ、こっちが泣きそうになるし」
三苫さんも福間さんも颯君も、それぞれが魅力的で嫌いどころか好きだと思うから。
だから余計に、傷つけたくないと思ってしまう。
「そんなの仕方ないじゃん。小夏の体は一個しかないんだしさぁ」
「そんなの当たり前じゃん…」
「大丈夫大丈夫!そのうち小夏のことなんかすっかり忘れて、可愛い彼女作ってるって!」
華はポテトをパクッと頬張りながら、さも当たり前みたいに言った。
いや全然それでいいんだけどさ、もうちょっと優しい言い方してくれてもいいじゃんか…
「で?」
テーブルにグデッとなってる私に、華がひとこと投げつけた。
「いつ告白すんの?藤君には」
「は!?こっ、こく…っ!?」
驚きのあまり立ち上がった私は、自分のシェイクを倒してしまった。
「なに、トイレ漏れそうなの?」
「ち、違うよ!華がいきなり凄いこと言うからでしょ!」
もう一度咳に座り直して、華に抗議する。でも彼女には全然効果がないみたいで、涼しい顔してまたポテトを一本摘んだ。
「だってそうでしょ?藤君からしてみれば、小夏はもう恋愛対象じゃないんだしさ」
「うっ、嘘…」
分かってたけど、ハッキリ言われると絶望感が半端ない。
「もう一回、恋愛フラグ立てなよ。今度はちゃんと、自分でね」
「あ、あの華さん…?自らフラグ立てにいったらそれはもうヤラセなのでは…?」
「恋愛にヤラセは必要よ!」
そうなの?そんなこと初めて聞いた。
「ちょっと小夏。アンタまさか違法な手でも使ったんじゃないでしょうね」
「私も一瞬考えちゃった」
「考えたんかい」
ーーある日の放課後。駅近のファーストフード店で、ここ数ヶ月で立て続けに起こったミラクルについて、私は華に洗いざらい話した。
そしたらそう言われて、あながち間違いでもないのかもと思う私。
「やだちょっと、小夏漫画の主人公みたいじゃん!やったね!」
なぜかウィンクする華をジトッと睨む。
「正直全然嬉しくないよ…嫌いじゃないのに断らなきゃいけないのって、めちゃくちゃしんどいもん…」
「まぁ確かに、私モテモテでラッキー!ってタイプじゃないもんね」
「悲しそうな顔とか見るとさぁ、こっちが泣きそうになるし」
三苫さんも福間さんも颯君も、それぞれが魅力的で嫌いどころか好きだと思うから。
だから余計に、傷つけたくないと思ってしまう。
「そんなの仕方ないじゃん。小夏の体は一個しかないんだしさぁ」
「そんなの当たり前じゃん…」
「大丈夫大丈夫!そのうち小夏のことなんかすっかり忘れて、可愛い彼女作ってるって!」
華はポテトをパクッと頬張りながら、さも当たり前みたいに言った。
いや全然それでいいんだけどさ、もうちょっと優しい言い方してくれてもいいじゃんか…
「で?」
テーブルにグデッとなってる私に、華がひとこと投げつけた。
「いつ告白すんの?藤君には」
「は!?こっ、こく…っ!?」
驚きのあまり立ち上がった私は、自分のシェイクを倒してしまった。
「なに、トイレ漏れそうなの?」
「ち、違うよ!華がいきなり凄いこと言うからでしょ!」
もう一度咳に座り直して、華に抗議する。でも彼女には全然効果がないみたいで、涼しい顔してまたポテトを一本摘んだ。
「だってそうでしょ?藤君からしてみれば、小夏はもう恋愛対象じゃないんだしさ」
「うっ、嘘…」
分かってたけど、ハッキリ言われると絶望感が半端ない。
「もう一回、恋愛フラグ立てなよ。今度はちゃんと、自分でね」
「あ、あの華さん…?自らフラグ立てにいったらそれはもうヤラセなのでは…?」
「恋愛にヤラセは必要よ!」
そうなの?そんなこと初めて聞いた。