フラれた後輩くんに、結婚してから再会しました
ネットの記事や、SNSでも見かける言葉。
それが本当は何を意味するのか、きちんと調べたことはない。あくまで、他の誰かの話で、わたしのことではないからだ。
そう思っていた。
いまは、どうだろう。
夫との関係に言葉をつけたからってなにか良い方に変わるだろうか。
わたしにはとても、そんなふうに思えなかった。
だって、毎日を積み重ねていくしかないじゃない。
どこへ行くのかわからないけれど、とにかく、終点へ向かって。
カーテンの向こうの夜景は、恐ろしいほどに綺麗だ。
この街は何万ドルの夜景とかそんな大層なものではないけれど、夜の街は、わたしを置き去りにしてどこまでも輝いている。
携帯が鳴った。
メッセージではない、着信音だ。
裕一だろうか。もしかして、謝ってくるのだろうか。
わたしは、どうしたらいいのだろう。
こわごわと電話を持ち上げる、画面に浮かんでいるのは
『上月和真』
の文字だった。