空を見上げて~優しい風 次世代編~
すると、お母さんがやってきた。

「玲音くん、あまり
強制しないであげて。
自由にさせておいて。」

「…はい。すみません。」

「うん、無理すると
言葉が戻りにくいから。」

そうなのだ。

こればっかりは本当に
どうにもならない。

心の中に深く根を張る恐怖感、
暗闇を取り除かなければ、
いくら人と関わっても
表面的な付き合いしか出来ない。

言葉も戻らなければ
学校にも復帰できない。

まさに時間をかけて
ゆっくりやるしかないのである。

僕は疲れたので玲音を帰し、
部屋に戻って寝た。
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