姪っ子と私
「喋ってて、知春さんを寝かせず、ごめん。もうすぐ点滴終わるけど、熱測るよ」って先生が熱測って、「全然、下がってないな・・・。解熱させようか・・・。よし、知春さん、ちょっと頑張って熱下げよう。熱を下げてやったほうが体が休まるからね」
って先生は言って、カバンから注射器と薬の小瓶を出した。
「えっ、注射???」
「うん、1本だけ打っとこう。よく効くんだよ。この薬」
「いや、でも・・・」注射なんてヤダァ・・・どうしようって思ってると
「ちょっとチクってしたらすぐ終わるからね。痛くないように先生がんばるから、知春さんもちょっとだけ頑張ろうね〜」って小児科医のスマイルで言われてしまった。
怖くってビビってたら
「注射、怖い?う〜ん、どうしようか?痛いのが怖いんだったら、お尻にチクってしようか?お尻っていうか、腰の下あたりだけど、腕に打つよりは痛くないよ。うん、そうしようね」って注射の用意をした後、私をうつ伏せに寝かせて、部屋着の裾を少し捲った。
「ここにチクってするね。すぐ終わるからね〜」って言われて消毒の後、チクってきて、ズキーンって痛みがきた
「あっ、イタッ」
「痛いかな?もう終わるよ〜。はい、頑張りました」ってちょっと揉まれて、部屋着を直されたので、仰向けになった。
「これで熱は下がるだろうし、よく眠れると思うよ。ゆっくり寝て」
「あの、先生は?」
「リビングで少し様子見させてくれる?二人とも落ち着いてるようなら、帰らせてもらうね」
「はい、すみません」
「もう謝らないよ。大丈夫だから。それより、眠ろう。睡眠は回復には重要だからね」
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