どっぷり愛して~イケメン社長と秘密の残業~
「えっ!?」
驚いた顔をした私の頬を、軽くつねる。
「嘘だよ」
「な~んだ」
「このまま一緒にいたいけどな」
「うん」
そっと手を繋いで、頭と頭をコツンと当てた。
禁断の愛、みたいなこの感じ、なんでだろ。
別に禁じられた愛ではないのに。
それとも、やっぱり社長に恋をするなんて、禁じられていることなのかな。
指を絡ませ、寄り添いながら考えていた。
ダメな恋なのかな。
「俺の気持ち届いた?」
「え?」
「さっき、キャンプファイヤーの時」
「やっぱり、私を見てた?」
「当たり前だろ。バカ」
「届いたよ」
「そっか、それなら良かった」
圭史さんがどんな気持ちを届けてくれたのか、聞けば良かったと思ったけど、聞かなくてもわかる気がした。
ありがとう、圭史さん。
たくさん愛してくれてありがとう。