どっぷり愛して~イケメン社長と秘密の残業~
Love14 愛され過ぎて
Love.14 愛され過ぎて


目の前に広がる都会の夜景を見つめながら、話を聞いていた。

過去は過去。
しっかり受け止めたい。



「吉岡とは手を握ったこともないよ」

私を安心させようと、まずそう言ってくれた圭史さん。

「あの頃、俺の周りには、俺に気を使うヤツばっかりだった。社長の息子だからってヘコヘコしたりさ。近づいてくる女の子も、俺を持ち上げてばっかりで、吉岡みたいに俺を叱ってくれる人はいなかった。だから、俺にとっては大事な存在だったし、唯一本音で話せる相手だった」


遠くを見つめる瞳の先には、当時の吉岡先輩がいるのかな。


「好きになってもいいかって聞いたような気もするけど、よく覚えてない。その時かどうかわからないけど、あんたなんかと恋愛する勇気ない!!と言われた」


そこは、吉岡先輩の話と同じだった。



「でもさ、もしお前だったら…… 俺を選んでくれた。それに、俺は、もしフラれても、絶対に守るから一緒にいようって言ったと思う。吉岡みたいなのが珍しかったから、好きだと錯覚したのかな、とも思う。まぁ、でも、イイやつだよな」


「はい!それは絶対にそうです。あんないい人いない。だから、圭史さんの好きになった人が吉岡さんで良かったって思う。見る目あるな~って」


「だろぉ?俺、見る目あるから。共通点としては、俺に普通に接してくれるってところだな」


どうして私だったんだろう。

圭史さんがそう言ってくれても、私には吉岡先輩のような魅力もないし、
どうして私を選んでくれたのか……


その疑問がずっと消えない。








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