大好き信じた私が馬鹿?
初めての出来事



花奈


新野花奈、高校2年生。私はモテ期真っ最中だったと思う。
自意識過剰かと思われるけど告白されたり、男の子から話しかけてもらうことも多かったから、

モテ期が私にもあったんだなぁと、大人の今になって思う。

そんな私にも、幼馴染である”颯”という好きな人はいた訳で、親友の舞と二人、毎日恋バナで盛り上がっていた。

「今日颯と話したの?」

「話したよ!体育祭何出るのとか話してたっ」

「いいなぁ、舞なんか昨日も何も話せなかったよ。」

幼馴染という立ち位置は、恋愛にとって有利なのか不利なのかわからないけど、
同じ空間にいて話ができるだけで、結構幸せだった。

「これだけ颯だけに特別長い時間話してるのに、当の本人は全然気づいてないよね」

「まあ、幼馴染期間長いからその延長と思ってるんじゃないかな。」

今考えれば、彼と付き合いたいかどうかと言われたらよくわからなかった。
ただ、優しくて私のことをある意味特別扱いしてくれるのが嬉しかっただけかもしれない。


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