大好き信じた私が馬鹿?
「花奈〜」
後ろから、最近よく聞く声がした。
「あ、また口野きたの?女子会の邪魔しないでよ〜」
「俺も混ぜてくれればいいじゃん!どうせ颯の話とかだろ?」
「…図星過ぎて何も言い返せない。」
口野裕貴。私と颯の事を知っている唯一の男の子であり…私が高校入学して初めて告白された人でもある。
多分、その日からモテ期の火が付いたんだと思う…
ただこの人物、私の中では要注意人物認定済。
入学してから数ヶ月、私以外にもう既に3人もの女の子に告白をしていた彼のことは、
嫌でも耳に入っていた。
だから、その告白もすぐに断ったわけです。
で、結局今は2個上の先輩と付き合っているらしい。
私には中々理解しがたい行動で、逆にそれが気楽だからか何なのか、今は普通に友達のよう。
…彼女持ちの人って、期待しなくて良いから妙に楽じゃない?
「舞ちょっと給水器行ってくる〜」
「行ってらっしゃい!」
「いってら〜」
舞がいた席にすかさず座る口野君。