記憶の花火〜俺が暴いてやるよ、欲望にまみれた秘密を〜
「……さぁ、一緒に地獄に堕ちようか」

火花を上げた、ススキ花火は、千夏と相川をあっという間に包み込んだ。

白い煙が纏わりつくように、体に吸い込まれていく。

もう思い残すことは、何もない。

ただ、一つだけ後悔というモノをするならば、刑事として、正義を貫けなかったこと。

蛍が、こんなことを望んでないのは、分かってたから。


(自慢のお兄ちゃんじゃなくて、ごめんな……)

千夏は、僅かにみえる曇天の空を眺めながら、静かに瞳を閉じた。
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